2024年1月10日

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株式会社Clean next

(サービス業その他(ホテル清掃に特化した現場コンサルティング))
所在地 品川区北品川5-5-15 大崎ブライトコア4SHIP
代表者 西山 貴代(代表取締役)
資本金 100万円
従業員数 0名
設立年 1971年
企業HP https://www.cleannextjp.com/

 

慢性的な人手不足に悩まされるホテル清掃業界

社長の西山氏

株式会社Clean nextは、ホテル清掃に特化した業務改善、人材育成などの現場コンサルティングビジネスを展開している。社長を務める西山氏は、13年間にわたり現場で学んだホテル清掃のノウハウを活かして、「職人技ともいえるホテル清掃スキルと魅力を発信し、業界のイメージを変えたい」「ホテル清掃を憧れの仕事にしたい」という思いから、同社を立ち上げた。長い現場経験を経て、慢性的な人手不足が続いている同業界では、ホテルオーナーやホテル運営会社の抱える悩みとして、「清掃サービスの品質を維持したまま、時間を短縮することに課題を抱えている」「業界的にOJTが基本であり、社内にノウハウが蓄積されていない。また、評価制度についても確立されておらず、貴重な人材が他業界へ出ていってしまう」といった声が多くあることを認識していた。

同社の主要な取引先は、コンセプトホテルを中心に、外資系高級ホテルから全国展開の大手ホテルチェーンまで対応しており、エリアも沖縄から北海道まで全国各地に点在している。同社では、社長の西山氏が丸一日、現場に張り付きながら、徹底したヒアリングに加えて、各ホテルに応じたチェックリストの作成、定期的な現場のチェックからスタッフ育成までを一貫して請け負う。清掃責任者の動線や進捗管理方法、指示のタイミングなどを見ながら、マネジメント業務と従業員教育について、第3者視点からアドバイスするのが、主なサービス内容となっている。現場訪問のために各地を飛び回る多忙な日々を過ごしていた西山氏だが、取引先が拡大していく中で、いくつか問題点が浮き彫りになっていた。

月額アドバイザリー契約の導入により、成約率を向上

ホテル現場でのコンサルティングの様子

「自分ひとりで提供できるサービスにはどうしても限界がある」と語るように、移動時間や現場に立ち会う時間を考慮すると、取引先の数は制限せざるを得ない。また、「提供するサービスの特性上、現場コンサルティング契約を結ぶとなると、どうしても高額になるため、二の足を踏んでしまうお客さんが多かった」という。

そこで解決策として、月に4時間(毎週1時間)のオンライン面談に加えて、必要な時にメールや電話で相談できる「アドバイザリー契約」を新たに導入した。同サービスの導入による効果は、想定していた以上に大きかったと西山氏。「アドバイザリー契約や無料お試しプランを導入して以降、同社の成約率は約3割アップしました。現場コンサルティングに比べて、金額的にも契約のハードルを下げられたことがポイントでした。成約率の上昇によって、売り上げも約4割アップしました」。

さらに、月額のアドバイザリー契約に加えて、約23か月に1回、継続して現場訪問を提案することで、清掃現場の改善に向けた進捗状況の確認、清掃スタッフのスキルアップや最終的には根拠に基づく評価制度の構築まで、一貫してサポートできる体制を整えている。

「現場でしかやれないことは現場で、オンラインでやり取りできることはオンラインでという境目をはっきりさせたことで、顧客満足度の向上を実現しました」と満足げに語ってくれた。こうして、オンライン面談と現場訪問の頻度を調整しながら、取引企業数を大きく制限することなく、順調に事業拡大を続けている。

「いずれは自分以外のスタッフを現場に派遣するということも考えている。スキルに応じて値段を変動させることや、始めのうちは自分が方向付けをし、進捗管理などをスタッフに担当させるなどやり方は色々あると思っています」と西山氏。もちろん、社内の人材育成も取り組むべき喫緊の課題として捉えている。

さらに、「清掃のプロならではの視点や視野をデータとして残す、ということもサービスの標準化を図る上で大事になる。最近は、多数の映像情報をリアルに近い形で共有できるシステムを利用することで、オンライン面談でも、現場訪問した場合と同じレベルでサービスを提供できないか常々考えています」と語るように、業界全体の生産性向上にもつながる新たなサービス展開も見据えている。

ホテル清掃業界をもっと働きやすい業界に

ここ数年、ビジネスコンテストでの表彰やメディア出演の機会も増えているという

ホテル清掃に特化したコンサルティングという比較的ニッチなサービスを展開する同社は、各サービスの価格設定に対しても悩まされることが多かったという。「他社と比較して高いか安いかを判断基準のひとつとする企業が多い中で、弊社のサービスは比較対象が他社になく、意思決定を迷われてしまうことが多い。具体的にどんな価値を提供できるかという視点で、長期的に得られるメリットについて強調して伝えるようにしています」と語る。

さらに、西山氏は、「第3者が介入することで現場課題が客観視することができ、目に見える形で時間の短縮や人件費の削減につながります。また、コンサルティングで得たノウハウを、他で運営しているホテルへ横展開させることもできるので、投資以上の効果が得られたという声を多くいただきます」と、サービスの費用対効果についても自信をのぞかせる。

昨今、インバウンド需要の拡大により、ホテル関連産業における人手不足問題は多大な影響を及ぼしている。中には、清掃の人出が足りず、宿泊者数を制限している施設も少なくない。この現状を踏まえて、最後に西山氏は、「コンサルティングを通じて、ホテル清掃業界をもっと働きやすい業界に変えていきたい。メディア出演等、あらゆる手段を通じて世間のイメージを変えることで、ホテル清掃に挑戦したいという人材を増やしたいです」と力強く語ってくれた。

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