株式会社篠原製菓

(日本の伝統菓子「おこし」の製造・販売)
所在地 東京都足立区関原3112  
代表者 田中 佑樹(代表取締役)
資本金 150万円
従業員数 14名
設立年 2016年(創業1958年)
企業HP https://shinoharaseika.jp/

祖父から受け継いだ菓子製造業(雷おこし)

田中 佑樹 さん

田中 佑樹 さん

現社長の田中さんが祖父から会社を受け継いだのは、30歳の頃。田中社長は海外生活を経験したことで、逆に日本の文化を好きになり、伝統的な仕事に携わりたいと思っていたところだった。祖父は、60年続けてきた会社を自分の代で廃業しようと考え、取引先を絞るなど準備をしていたが、様々なタイミングが合い、祖父の事業を引き継ぐことになった。

高くても品質の良いものは売れる時代

第一世代から第五世代まで進化したおこし

第一世代から第五世代まで進化したおこし

雷おこしといえば東京土産の定番だが、硬いというイメージが強かった。観光客に売れるものというのは、観光客の増減に売上が左右されてしまう。観光客以外への販路を確保するために、田中さんは商品の改良に挑んだ。原材料の配合を工夫したり、材料の質にこだわったり、食感を追求したり、伝統菓子の雷おこしを進化させ、現在は第五世代まで販売している。商品開発の基準は、「自分たちが美味しいと思うものを作ること」そして「また買いたいと思うもの」。高くても良いものを作ることで、高級スーパーや海外など、これまでとは異なる販路を開拓することができた。販路を多く持っていることは強みとなる。しかし、海外販売は食品表示や栄養成分などのルールが違い苦慮することも多いのだそう。

足立区の菓子製造で横のつながりを構築

工場の隣では製品を直接買える

工場の隣では製品を直接買える

足立区は、都内の菓子製造業者の約3割が集まる。ライバルではなく、横のつながりを持って、地元を盛り上げているが、菓子製造業者は、つくる技術はあっても、売る技術が足りていないと感じているそう。事業を継いだころは、わからないことばかりだったが、同業者の先輩に助けてもらった。今度は、自分の経験や情報を共有して、恩返しをしていきたいと田中さんは語る。

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