株式会社石井

(革卸売、革製品製造販売)
所在地 東京都墨田区東駒形2-4-1  
代表者 石井 慶太
資本金 1,000万円
従業員数 8名
設立年 1951年(1899年創業)
企業HP http://www.ishiijapan.com/

卸売事業から自社ブランド製品の生産へ拡大

店舗外観

店舗外観

株式会社石井は、創業120年の歴史をもつ。 イタリアやインドなどの各国から多岐にわたって革を仕入れ、現在はファッションメーカーに卸売をしている。卸売事業の他に2003年から自社ブランドを立ち上げ、革製品のOEM事業としてバッグの製造販売を開始。今では売り上げ構成で、卸売事業と製造販売事業では5:5まで成長した。製造を手掛けるようになってから、取引先メーカーが材料を買い付けする際に気になるポイントを理解することや卸売の際にも取引先に対して個別の革材料の利点、注意点など具体的な提案をできるようになったことで「どちらのお客様にもプラスに転じた」のである。

革こそSDGsに貢献する優れた素材

自社製品のカバン

自社製品のカバン

近年、持続可能な社会のための活動(SDGs)が注目されている。SDGsの大枠のひとつである「15,陸上資源」に貢献するため、世界的に、本来ゴミとして廃棄される素材を一部利用した生地、使用済のペットボトルを再生して作られるフェルトなどいろいろな新素材が開発されている。石井社長は「革素材も多大な貢献ができる素材であり、もっと注目してほしい。食肉の副産物である皮が材料の革は、副産物割合が100%近く、耐久性があり長く使える革製品は、使用後に廃棄されるまでの期間が長いことで環境保全にもつながります」と言う。SDG’sに革が貢献できることを積極的に発信していこうと考えている。

コロナ禍での顧客・下請企業・同業他社との協力

石井 慶太 さん

石井 慶太 さん

コロナ禍では外出控えによる、消費の落ち込みで売上が減少、また営業の柱としていた合同展示会が3期連続で中止されたことで、引合いがとれないといった苦しい状況が続いた。このときに助けられたのが、合同展示会で出展をともにした同業企業であった。急速な環境変化に対応するためのアイデアを出し合い、共同の新企画も取組んだ。「他社とはライバルでもあるが、お互いの顧客を紹介しあう等、同業他社との横のつながりを大切にしていたことで、困難な状況に立ち向かう元気をもらえました」と石井社長は語った。

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