品川区

株式会社ハーツ

山口 裕詮 さん

大手物流会社の下請けとしてスタートした同社は、創業から数年で大口顧客との契約が切れ、売上が3割に落ち込み大きな経営危機に直面した。

危機感を覚えた山口社長は、早々にBtoC事業の立ち上げと経営戦略の転換を決断する。まさにゼロからの再出発となったが、「まずは自社ブランドを確立させる必要がある」と考え、運転手付きのトラックを時間制でレンタルできるという独自のサービス「レントラ便」を生み出した。

「どんなに良いサービスでも、知られないことには使っていただけない」と語る山口社長は、新サービスのリリースに際し、SEO対策やリスティング広告の入札など、Webマーケティングを活用した認知度アップに尽力した。

搬出の様子

さらに、大手の運送会社では応えられないニーズにこそ勝機があると考え、仮説を立てては検証を繰り返し、サービスの継続的なアップデートを行った。

こうして「レントラ便」は着実に認知度を高め、今や多くのメディアにも取り上げられながら、引越し、宅配便、に続く「第三の運送サービス」として今なお進化を続けている。

実際のアンケート用紙

同社では、顧客の生の声を効率的に収集するため、白紙のアンケート用紙を伝票、クーポンとセットにして手渡しする取り組みを始めた。ニーズが多様化する現代において、消費者が何を求めているのかを知るためには地道に生の声を拾い続けるしかない。社長自らも現場へ足を運び続けたことで、今まで想像もしなかった要望や細かなニーズまで把握できるようになり、さらに新しいアイデアが生まれるきっかけになっているという。既存のサービスに満足することなく進化させ続ける積極的な姿勢が、新サービスを次々と生み出し続ける同社の強みとなっている。